脱炭素ホットニュース
2025.01.22
中小企業が行うサステナビリティ・リンク・ローンの例

サステナビリティ・リンク・ローンについて以前の記事で取り上げましたが、特に中小企業が実施しているサステナビリティ・リンク・ローン(SLL)の事例とそのサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPTs)を取りまとめました。
中小企業のSLL事例
企業名 | 業種 | 借入額 | SPTsの内容 |
---|---|---|---|
東北エンジニアリングプラスチック | 製造業 | 0.5億円 | CO₂排出量の削減 |
エスケイ | サービス業 | 非公開 | 温室効果ガス排出量を2023年3月期を基準に年2.7%ずつ削減 |
岡林釣具 | 卸売業・小売業 | 非公開 | 小売店2店舗における電力使用量を基準年比で、2023~2027年にかけて段階的に3.6%から最終的に13.5%削減 |
セルビス | サービス業 | 非公開 | 温室効果ガス排出量を2024年2月期を基準に年2.7%ずつ削減 |
アルプスピアホーム | 不動産・建設業 | 非公開 | 2027年度までに年間施工戸数を389戸とし、住宅施工戸数に占めるZEH割合を80%以上に(Nearly ZEHを含む) |
主なポイント
- SPTsの内容:中小企業では、温室効果ガス削減やエネルギー使用量の削減が中心。
- 具体的な数値目標:削減率(例:年2.7%削減、最終的に13.5%削減)やZEHの普及割合など、具体的なターゲットを設定。
- 中小企業の特徴:
- 資金調達額が比較的小規模(0.5億円~非公開)。
- 小売店や住宅施工といった、地域に密着した業種での取り組みが多い。
これらの事例は、中小企業が環境課題に取り組む一方で、事業規模に応じた現実的な目標を設定している点が特徴です。
環境省認定制度脱炭素アドバイザー・アドバンスト資格であるJCNAカーボンニュートラルアドバイザー・アドバンスト資格を運営するJCNAでは、中小企業でも使われている具体例を知っていただくことで、中小企業でもさすテナビリティ・リンク・ローンを利用して脱炭素のための資金調達を行う企業を増やしていきたいと考えています。
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