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三菱UFJフィナンシャル・グループが「MUFGトランジション白書」を公開

MUFGは、2050年までにカーボンニュートラル(CN)を達成するため、2021年に日本の銀行として初めてCN宣言を行い、以降様々な取り組みを推進してきました。その一環として「MUFGトランジション白書」を発刊し、国際的な金融支援や地域特性に応じた政策アプローチを議論してきました。本白書は、3年間の活動を経て、カーボンニュートラル達成に向けた課題や具体的な対策を提示しています。
白書1.0(2022年発刊)は、CNを達成するための地域ごとの特徴や課題を強調し、電気と熱がCN達成の主要な領域であることを示しました。続く白書2.0(2023年発刊)では、電気と熱の分野に焦点を当て、ポジティブ・テクノロジーリストを作成し、CN技術導入を支える具体的な政策と技術を提示しました。
最新の白書3.0では、CNの実現に向けた「Optionality(技術オプションの拡充)」「Economic Viability(経済性の確保)」「End-user Awareness and Understanding(消費者の意識と理解の促進)」という3つの重要な要素に注目しています。特に、各地域での技術導入の多様性を認めながら、経済性の確保を通じて民間投資を促進することが強調されており、政策支援と金融支援の連携が求められています。
白書3.0ではまた、価格転嫁の壁を乗り越えるために、消費者への情報発信や理解促進の必要性も強調されています。CN技術が普及するには、消費者が技術やコストに対する適切な理解を深めることが不可欠です。また、地域特性や技術ステージに応じた政策・金融支援が必要とされます。
さらに、国際的な協調融資の枠組みやグローバル統一のルール・フレームワークの整備の必要性も指摘されています。特に、炭素回収技術(CCUS)や水素技術など、市場導入段階にある技術はさらなる政策支援が必要であり、政府や企業の協調が求められます。
MUFGは、こうした取り組みを通じて、国際的なステークホルダーとの「UNITED LANGUAGE」の構築を目指し、地域間や産業間の連携を深化させることを使命としています。本白書は、未来のCN達成に向けた道筋を示すとともに、持続可能な社会構築に向けた国際的な議論の起点となることを目的としています。
環境省認定制度脱炭素アドバイザー・アドバンスト資格であるJCNAカーボンニュートラルアドバイザー・アドバンスト資格を運営するJCNAでは、日本を代表する金融グループが積極的に開示を行うことは日本全体のカーボンニュートラルの取り組みにとって非常に重要だと考えています。
JCNAでは、環境省認定制度脱炭素アドバイザー・アドバンスト資格であるJCNAカーボンニュートラルアドバイザー・アドバンスト資格の認定を開始しました。 本資格を取得することで、中小企業の脱炭素経営に必要な知識を得ることができます。 資格の詳細へ